映画「ハリー・ポッター」の"蜂蜜酒ミード"登場シーンを解説(ちょっとネタバレあり)

中世や古代を描く作品に登場するミード

世界最古のお酒である蜂蜜酒ミードは古代を描く作品にしばしば登場します。人気映画「ハリーポッター」でもストーリーを最終局面につなぐ重要なシーンに登場します。今回はその蜂蜜酒ミードの登場シーンを解説!

映画「ハリーポッター」シリーズ6作目の「ハリー・ポッターと謎のプリンス」(2009年公開/Harry Potter and the Half-Blood Prince)

 

ホラス・スラグホーン教授初登場

序盤は魔法学校ホグワーツが新学期を迎え、魔法薬学の新任教授としてホラス・スラグホーン教授が初登場。ハリー・ポッター、ロン・ウィーズリー、ハーマイオニー・グレンジャーがそれぞれに抱える恋の行方などが中心に描かれます。

物語の中盤、ハリーの元に届いたとあるお菓子。先に見つけたロンは全て食べてしまいますが、実はハリーに思いを寄せる女の子が強力な惚れ薬を混ぜて送ったものでした。

 

快気祝いの一杯に毒が、、、

症状を治すためにスラグホーン教授を訪ねたハリーとロン。先生の調合した飲み薬で症状が無くなったロン。スラグホーン教授はその快気祝いに元気付けの飲み物を振る舞おうと提案。

バタービール、ワイン、まばゆい樽熟成の蜂蜜酒ミード(Butterbeer, Wine, Dazzling oak matured mead)とどれを飲もうか迷う教授ですが蜂蜜酒ミードを乾杯の一杯に選びます。

ミードをグラスに注ぎながら、他の目的で取っておいたが調度良いこの機会に飲んでしまおうと話す教授。一方、惚れ薬から目が覚めたたロンは自身の上手くいかない恋や妹の恋沙汰に嫌気がさしたのかヤケになって渡されたグラスを乾杯を待たずに一気飲み。

するとすぐに泡を吹いて倒れてしまったロン。状況を把握できず困惑するスラグホーン教授。対照的に即座に必要な解毒剤で対処を施したハリーのお陰で一命を取り留めたロン。この蜂蜜酒には毒が盛られていたのです。

 

ダンブルドア校長の暗殺を企てる者

誰が毒を盛ったのか。スラグホーン教授はその蜂蜜酒がアルバス・ダンブルドア校長にギフトとして渡すはずだったお酒であることを明かし、ダンブルドア校長の暗殺を企てる者が毒を盛ったという展開に。

不可解な呪いに苦しむ者や暗殺未遂が続く日々。闇の魔法使いヴォルデモートからダンブルドアの暗殺を命じられ呪いを使って自らの手を汚さずにその痕跡も残さずに実行を企て続けていたドラコ・マルフォイ。しかし、未遂が続き呪いや暗殺の背景にドラコ自身やヴォルデモートの存在が浮き出てしまうようになります。

 

最大の敵との対峙を決意するハリー

自身の暗殺や強力な呪いの裏にヴォルデモートの存在を知ったダンブルドア校長。その呪いを破るための行動を起こすことを決意し、危険を承知でハリーと共に行動するも命を落としてしまいます。その意思を引き継いだハリーは呪いを解くためロンやハーマイオニーを連れて旅に出ることを決意し物語はシリーズ最終章のクライマックスへと突入していくのでした。

 

 

以上がハリー・ポッターで登場した蜂蜜酒ミードのエピソードでした。

 

おまけのエピソード

原作では、ホグズミード村のパブ「三本の箒」の店主であり、ドラコ・マルフォイによる服従の呪いにかかっていたマダム・ロスメルタが、アルバス・ダンブルドア校長へのクリスマスギフトとして渡すようスラグホーン教授に渡していたお酒として蜂蜜酒が描かれています。スラグホーン教授は渡し忘れたことにして自分で飲もうと取っておいたという展開になっているようです。

劇中では「バタービール、ワイン、まばゆい樽熟成の蜂蜜酒ミード」とミードだけが特別扱いされているセリフがあり、スラグホーン教授が蜂蜜酒を特に楽しみ取っておいたことが伺えます。

バタービールはビールと名前がついていますが子供でも飲めるノンアルコール飲料。シリーズ中でハリー、ロン、ハーマイオニーの3人も飲んでいてUSJ(ユニバーサルスタジオジャパン)でも販売されている名物ドリンクです。

 

バタービールはUSJで、蜂蜜酒ミードはSventeで!