バルト海の琥珀の言い伝え「ユラテとカスティティス」
バルト海に打ち上げられる琥珀の神話
漁師である人間のカスティティスはバルト海で漁業を営み多くの魚を捕っていました。
海底にある琥珀でできた城で暮らす海の女神ユラテは、海の平和を妨げるカスティティスに罰を与えることを決意しました。しかし、いざ彼と対峙しその容姿を見るや恋に落ちてしまいユラテはカスティティスを海底の琥珀の城に連れ、時を忘れて愛を育むことになりました。
人間との恋に激怒した雷の神ペルクナス(ギリシャ神話のゼウス、ローマ神話のジュピターに相当)は、雷でカスティティスを打ち琥珀の城も粉々になってしまいました。
ユラテにも鎖で海底につながれるという罰が与えられ、最愛の人を失い悲しみに暮れるユラテの涙は琥珀となって今もなおバルト海の海岸に打ち上げられているのです。
バルト海で取れるリトアニアの特産品琥珀。大きな琥珀は城の破片、小さな琥珀はユラテの涙とも言われているそうです。
"Juratė and Kastytis"