蜂蜜酒ミードを色々な飲み物で割りまくってカクテル作ってみた
皆さんこんにちは。リトアニアのお酒ばっかり輸入しているヨシキです。この記事ではミードに合う割材は何なのか比較的簡単に手に入る割材を集めて真似できる範囲でミードの飲み方の幅を広げてみます。陶芸家の如く割って割って割りまくって最高のイージーミードカクテルを見つけたいと思います!
<目次>
- ミードの最高のパートナーを求めて
- リトアニアとハチミツと私
- ハイスペックのリトアニアミード
- 炭酸系とのマッチング
- スパークリングミード
- ジンジャーミード
- ミード&トニック
- ジュース系とのマッチング
- クランベリーミード
- グレープミード
- パイナップルミード
- ミルク系とのマッチング
- オーツミード
- ココナッツミード
- ソイミード
- 豆乳クリームミード
- クリームクランベリーミード
- まとめ
- ミードと割材の検証結果
- オススメのミードカクテル一覧
ミードの最高のパートナーを求めて
皆さんはミードって知ってますか?ミードは蜂蜜を発酵してできるお酒で蜂蜜の他にハーブやスパイスを使った様々なスタイルがある甘口のお酒です。「世界最古のお酒」なんて呼ばれてますよね。古代や中世を描いた映画や北欧の神話や海賊(パイレーツじゃなくてバイキングの方ね)を描いた作品にもよく出てきます。
きっと聞いたことがあっても飲んだことがない方は多いはず。その一口目に辿り着いてもらうべくミードの色々な飲み方を開発してみようという企画です。一本で色々な飲み方ができるし、お酒の苦手な方にもオススメしやすいアルコール度数の低い飲み方をご紹介します!
難しいカクテルの知識は置いといて簡単に準備できる材料で作れる飲み方を検証していきたいと思います。ちなみに日本でも色々なミードが買えますが味わいも様々ですのであくまでリトアニアのミードでのオススメの飲み方になります。悪しからず。
リトアニアとハチミツと私
リトアニアは蜂蜜大国です。スーパーではバケツみたいな容器にパンパンに入った蜂蜜が買えますが驚いたのは液体じゃなくて固形なこと。アイスみたいにスプーンですくわないと食べれないこと。めちゃめちゃうまくてそのままバイラアイスみたいに食べてました。ハチミツの概念が変わります。
そんなリトアニアにもハチミツのお酒ミードがあります。国家遺産に登録されてる貴重なお酒。なぜ今まで日本に入ってなかったのか謎なくらい美味いです。
基本ストレートで飲んできたので、何と割るのが美味しいのか実は知りません。でも「どうやって飲むの?」という質問も多いのでこの機会に色々実験しながらお伝えしていければと思います!!
ハイスペックのリトアニアミード
まずは主役のミードのスペックをご紹介しましょう。実はものすごい肩書きをさらっと持っていてスタクリシュケスはこのミードが醸造されている地方の地名でもあります。リトアニア産の蜂蜜でこの地方の水を使って醸造される特別なミード。ミードとしてPGI登録されてるのは世界でも恐らくこの銘柄だけです。
Stakliskes (スタクリシュケス)
- アルコール12%
- EU地理的表示保護(PGI:Protected Geographical Indication)
- リトアニア国家遺産
- 英国王室特許取得
スッキリした甘さと程よい酸味で試飲した方からは梅酒に近いと言われることが多いですね。蜂蜜をそのまま飲んでるような甘ったるさがなくてスルスル飲めてしまいます。アルコール12%は日本酒やワインなどと同程度ですが、いい感じに割って飲める方法を見つけていきましょう♪
炭酸系とのマッチング
やっぱり炭酸は必須ですよね。中でも合いそうな強炭酸、ジンジャーエール、トニックウォーターでの検証結果をご紹介したいと思います。
スパークリングミード
炭酸とミードの黄金比は?
「何と割るか」の前に「どのくらい割るか」にフォーカスしてみます。普通の強炭酸で味の濃さの変化を見てみます。ちなみに炭酸入りミードなので「スパークリングミード」が人工的に完成します!
ミード:割材 | ミード率 | アルコール度数 | ノート |
2:1 | 66% | 8% | ◯ 微炭酸スパークリングミード |
1:1 | 50% | 6% | ◎ スパークリングミード |
1:2 | 33% | 4% | △ やや薄い 氷無しなら |
1:3 | 25% | 3% | × 薄い |
1:4 | 20% | 2.4% | × 薄過ぎ |
※氷を入れた場合はもう少しアルコール度数が下がります
スピリッツやリキュールと違い発酵酒であるミードは割った時にその個性が消えやすいので、バランスが大事。検証の結果ベストは1:1でした!
少し薄くても良いからアルコールを弱くしたい人はしっかり冷やした上で氷を使わずに1:2で作るのもアリ、炭酸がやや強めに仕上がります。逆にミード強めの2:1は味はしっかりするものの微炭酸でスパークリング感は物足りないかも。ミード感重視の微炭酸で良いならこれに氷を浮かべるのもアリ。
というわけでミードカクテルの黄金比はミード1に対して割材1に決まり!割材を2種類使う場合などは割材の総量とミードの量が同じになるようにすると良いと思います。(ミード:ミード以外=1:1)迷ったらこの比率で♪
ジンジャーミード
生姜とハチミツは間違いない
黄金比率が分かったところで割材を変えてベストパートナー探しの旅へ。
まずは生姜の辛味が期待できるジンジャーエールとのマッチング。辛口で生姜感の強いウィルキンソンとサントリーのプレミアムジンジャーエール(カナダドライにやや生姜感が増した感じ)で検証。
炭酸では物足りなく感じた1:2でも味がある他のドリンクでは意外といけることが判明。低アルコールカクテル(カッコよくセッションカクテルと呼びたい)の提案として1:2の比率もご紹介したいと思います。
ミード:割材 | アルコール度数 | ノート |
1:1 | 6% | ◎ ハニージンジャー! |
1:2 | 4% | ◯ ジンジャー感がやや勝つ |
※氷を入れた場合はもう少しアルコール度数が下がります
どちらのジンジャーエールも1:1ではミードの酸味が程よく残り、1:2では逆に生姜感やリフレッシュ感が強くなります。主役のミードを立てるなら1:1に氷を入れるのが良いでしょう。
また、ゴクゴク飲みたい方やさらにアルコール下げたい方は1:2でも大丈夫。ジンジャーエールの奥で感じる蜂蜜の甘さがアクセントになります。氷を入れても良いでしょう。
ウィルキンソンとサントリープレミアムジンジャーエールの比較では、カクテルの割り材としてはウィルキンソンの方が優秀かと思いましたが意外にもジンジャーの辛口重視でミードの割り材としては主張が強い印象。
サントリーは程よい感じでジンジャーエールの定番カナダドライのすっきり感に生姜が増した感じ。ミードとの調和ではこちらに軍配。カナダドライで作っても同じ感じに仕上がると思います。
生姜と蜂蜜はやっぱり親和性高いですね。冬用にホットジンジャーミードもいずれ試してみたいと思いました。
ミード&トニック
カクテル界の名脇役との共演
ミード:割材 | アルコール度数 | ノート |
1:1 | 6% | △ 苦味の主張が強い |
1:2 | 4% | × ミードの味どこ行った? |
※氷を入れた場合はもう少しアルコール度数が下がります
結論から言うと平均点以上だが以外と合わないことが判明。トニックウォーターは強いボタニカル感が特徴でスピリッツ系とは親和性が高いがアルコールが低いミードでは優しい蜂蜜の甘さが失われる感じ。
アルコール高くないと共演させて頂けないようです笑
カナダドライとサントリーの2種類で試作しましたがそこまで大きな違いはなかったのでどちらで作っても良いでしょう。さすがのボタニカル感と強い苦味でミードを完全に食ってしまっていますね。カクテルとしてはどっちが主役がわからなくなる印象。
カクテルの割り材として優秀なので活躍するかと思ったらむしろジンジャーエールの方がオススメできる結果でした。
ジュース系とのマッチング
炭酸の次はジュースとのマッチング。ジュースで割る際の大前提として果汁は100%で!なるべく余計なものが入らないのでお酒が薄まらずベターです。クランベリー、グレープ、パイナップルで検証しました。
クランベリーミード
パートナー確定!
まずは兼ねてから期待していたクランベリージュースとのマッチング。なかなか手に入れるのが難しいジュースですが(コストコや自然派スーパーにある)北欧に自生するこのクランベリーは絶対合うと思っておりました。
ミード:割材 | アルコール度数 | ノート |
1:1 | 6% | ◎ 黄金比!激ウマ! |
1:2 | 4% | ◯ やや果汁が勝っている印象 |
※氷を入れた場合はもう少しアルコール度数が下がります
結果は1:1で衝撃的うまさ!やはりクランベリーは蜂蜜との相性最高。ミードらしさを感じつつクランベリーの果実味も感じる。かなりオススメです!1:2でもクランベリーの酸味をハチミツの甘さがカバーして飲みやすいですね。
ちなみにグレープジュースでも結構近い味が再現できることがわかりました!(詳細は後述)北欧やバイキング(海賊)感を大事にしたい方はぜひクランベリーで。飲みすぎ注意なマッチングでした♪
グレープミード
クランベリーの代用に最適
最高の結果を出したクランベリージュース。でもあまり身近ではないので代用できるジュースを検討。その結果、グレープジュースでも結構近い味が再現できることがわかりました!後追いで記事に追加しているので写真がありませんがウェルチの100%グレープジュースがオススメです。
ミード:割材 | アルコール度数 | ノート |
1:1 | 6% | ◯ ミード感がやや強く残る |
1:2 | 4% | ◎ 薄まることなく調和 |
※氷を入れた場合はもう少しアルコール度数が下がります
比率としてはジュース多めの1:2の方が良いことがわかりました。グレープとミードの酸味がシンクロして全く邪魔することなくそれぞれの甘さを楽しめます!1:1でもミード感がやや強く残りますがかなり美味しいです。ミード感を楽しむならこちらもアリでしょう。
パイナップルミード
お酒の弱い方にオススメ
パイナップルジュースの甘味と酸味は今回使っているミード「スタクリシュケス」のそれとよく似ている。酸味のシンクロで良い結果が出ているのでここも期待!もちろん果汁は100%で。
ミード:割材 | アルコール度数 | ノート |
1:1 | 6% | ◯ 特徴の変化は少ない |
1:2 | 4% | ◯ 特徴の変化は少ない |
※氷を入れた場合はもう少しアルコール度数が下がります
シンクロしすぎて味の変化が乏しい結果に。。。ミードを飲んでるのかパインジュースを飲んでるのか、結果何のために割っているのかわからなくなりました。
カクテルとしては味の変化に乏しいですが、味わいが変わらないないなら特徴を残したままアルコール度数を落としたい強いお酒が苦手な方にオススメの飲み方であることが判明!(前向き)
ミルク系とのマッチング
さてここからはミルク系。ヨーグルトとかで親しみがあるのでハチミツとミルクも結構イメージできますよね?でも意外と苦戦。僕は牛乳を飲まないので、プラントベースミルクのオーツ、ココナッツ、豆乳、そして豆乳クリームでの検証結果をご紹介したいと思います。
オーツミード
うす味でNG
オーツはグラノーラなどにも使われる穀物で高栄養価が注目されています。僕はスタバでもよくオーツミルクラテを頼むのですが、オーツミルクが自作できるのはプラントベース業界では周知の事実だったりします。
ミード:割材 | アルコール度数 | ノート |
1:1 | 6% | × 味わいが弱くミード感も弱い |
1:2 | 4% | × 味わいが弱い |
※氷を入れた場合はもう少しアルコール度数が下がります
しかし検証ではオーツの味わいが加わらずどちらもフレーバーを与えない結果に。プラントベース系ミルクの中では味の主張が少ない印象のオーツミルクはミードとはあまりシンクロしなかった。豆乳みたいなもっと味の強いミルクの方が良さそう。手作りオーツミルクだからこの結果になった可能性も否めない。。。
ココナッツミード
南国へは誘われず
ミード:割材 | アルコール度数 | ノート |
1:1 | 6% | × ミルクの味わいがない |
1:2 | 4% | × わずかにココナッツ感 |
※氷を入れた場合はもう少しアルコール度数が下がります
ココナッツは個性が強いのでアリかと思いましたがこちらもシンクロせず。1:1ではココナッツの味がしないオーツと同じ現象に。それならばと量を増やした1:2でもココナッツ感が強くない。意外と水っぽい結果になりました。ミルクよりクリームくらい味がハッキリしてこないとミードとはシンクロしないのだろうか。。。
ソイミード
満を持して豆乳を投…(自粛)
オーツとココナッツの失敗を経てミルクとの相性に疑問を持ち始めていましたが、もともと一番よく飲んでいる豆乳とは合うのではないかという期待があり、良いカードを後半に残していたので心はまだ折れていませんでした笑
できれば糖分などが加えられていない成分無調整豆乳を推奨。甘さならハチミツがしっかりカバーしてくれるさ!
ミード:割材 | アルコール度数 | ノート |
1:1 | 6% | △ ミードの酸味が強めに残る |
1:2 | 4% | ◎ 程よいバランス |
1:3 | 3% | △ ミード感がなく豆乳感強め |
※氷を入れた場合はもう少しアルコール度数が下がります
オーツやココナッツとは明確に異なり豆乳の濃厚さが良い方向に出ました。比率としては1:2がベスト。まろやかな豆乳の口当たりを残しつつミードの酸味が程よく消えてくれました。
また想定の範囲内ですがやはりミードと豆乳が分離します。(牛乳でも分離するはず)しっかり混ぜれば問題ないですが、口当たりのまろやかさが全然違うので欲を言えばシェイカーを振りたい。ミルクフォーマー(カフェラテ用の小型ミルク泡立て器)、ペットボトル、タッパーに入れて20回くらい振ってもOK。
味はミルク系では一番良い結果に。やはりミルクは濃厚な方が良いようです。豆乳の癖が気になる方は牛乳でも同じくらい良い結果が出ると思いますよ。
豆乳クリームミード
美味しいが費用対効果は低い
濃厚なミルクが合うならば生クリームだって合うはず。豆乳クリームで検証!
ミード:割材 | アルコール度数 | ノート |
1:1 | 6% | △ クリーム感より酸味が勝つ |
1:2 | 4% | ◯ 程よいクリームの濃厚さ |
※氷を入れた場合はもう少しアルコール度数が下がります
やはり生クリームは濃厚でそこそこの結果になりましたが、豆乳との費用対効果を考えると期待ほど衝撃はなくどこか煮え切らない結果に。(この時点で満足度のハードルが上がってる)ところが、前述の好相性だったクランベリージュースをもう1つ割材として加えることでこの物足りなさは解消されました!
クリームクランベリーミード
カクテルでさらなる高みへ
ミード:クランベリージュース:豆乳クリーム | アルコール度数 | ノート |
1:1:1 | 4% | ◎ バランス最高! |
※氷を入れた場合はもう少しアルコール度数が下がります
ミードとクランベリーで実現できていた酸味の甘味のバランスにクリームが与えるまろやかな口当たり。今回の検証で最もカクテルらしい結果が出ました♪薄ピンクの色合いも良い感じ。シナモンとかベリーパウダーをトッピングに振っても良いかもしれませんね。
ミード:クランベリージュース:豆乳 | アルコール度数 | ノート |
1:1:1 | 4% | ◯ それなりに美味しく仕上がる |
※氷を入れた場合はもう少しアルコール度数が下がります
さらに調子に乗って豆乳クリームを豆乳にしたらどうなるか検証。当然ですがクリームの方が口当たりが濃厚でカクテルとしての質は高くなりますが、クリームでの完成度を知っているからの結果。
わざわざこのためにクリームは買わないという方には豆乳もオススメできますし、グレープジュースでもほぼ同様の結果になるのでスーパーやコンビニで全ての割材を手に入れることができます!
まとめ
さて、今回の検証結果をまとめてみましょう。
ミードと割材の検証結果
炭酸系 |
◎ 強炭酸(スパークリングミード) ◎ ジンジャーエール × トニックウォーター |
ジュース系 |
◎ クランベリー ◯ グレープ △ パイナップル |
ミルク系 | × オーツ × ココナッツ ◎ 豆乳 ◯ 豆乳クリーム |
ミックス系 | ◎ 豆乳クリーム+クランベリー |
色々な割材で検証しましたがオススメは下記の通り。なおクランベリーはグレープに、豆乳クリームは豆乳に(または牛乳)に代用することでさらにお手軽になると思います。夏場は冷えた炭酸で冬場は温めたクランベリージュースや豆乳でも良いと思います。皆さんも是非お試しください♪
オススメのミードカクテル一覧
1:1 | ミード:強炭酸 |
1:1 | ミード:ジンジャーエール |
1:1(グレープは2) | ミード:クランベリー(グレープ) |
1:2 | ミード:豆乳 |
1:1:1 | ミード:豆乳クリーム:クランベリー(グレープ) |
いかがでしたでしょうか?
個人的にはトニックウォーターのハズレ感が衝撃でしたが酸味と甘味のあるベリー系ジュースやジンジャーとの相性が確認できて幅が広がりました。今回検証していない飲み物でも甘酒とかカルピスあたりは原液でカクテル作ったら結構アリな気がしているので機会があれば皆さんも検証してみてください。
蜂蜜酒ミード
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